nowestcamp / ナウエストキャンプさまについて
千葉にございますキャンプギアセレクトショップのナウエストキャンプさまよりロゴワッペンのオーダーを頂きました。
製作ストーリー
かっこいいもの、他にはないもの、インパクトのあるもの、そして手にとって頂いたお客様に喜びと感動を提供したい、そんな流れから製作を開始。
インパクトのあるXシェイプのナウエストロゴは複数回の提案と修正を経てこのデザインになりました。インスパイアはもちろんあのアニメからです。
最終的なワッペンのカタチは、文字くり抜き型。この複雑な形状を作るには手では困難です。カットは全てレーザー処理です。
若い頃はロゴ製作を生業にしていた当店では、かっこいいロゴを作り上げていくステップは時に困難もありますが、何より楽しい。
そして今西さまからのご要望はグラデーション。単なるグラデーションではなくイラスト級のグラデーションでした。
上からブルーが濃い→薄いへ。
3枚目の画像はグラデーションがかかる前のベースレイヤーです。
このグラデーションを刺繍に落とし込むには、2段階ほど自分の技術を上げないと実現は無理だと感じました。
完全に挑戦のゾーンでしたがカタチにしたい欲求がてました。
イラストでグラデーションをかけるのはもう小学生でもできます。ただ刺繍となるとちょっと大変。
当店では刺繍をスタートするにあたり、大量生産な刺繍より芸術的な刺繍を目指したいと強く思っていました。そこに作り手の技術が垣間見える様な刺繍。
ただこの思想は機械刺繍とは相反する点。
やはりそうなると横振り刺繍。縁があって横須賀のドブ板コーバスタジオの山上氏の作品やさらにご縁で桐生の横振り刺繍の巨匠、大澤先生の作品を間近で触れて、見ることができました。
ここ数ヶ月のこの体験は自分にとって非常に大きなエネルギーになりました。
横振り刺繍のグラデーションをジャガードで可能な限り再現してみたい。
今回は自分なりの解釈で横振り刺繍のエッセンスを落とし込んでいます。
機械でやるのにどこかアナログ。機械でやるのにどことなく出てくる揺れ。
一針一針。
今はまだまだですが、もっと芸術的に仕上げていきたいです。
この作品は自分にとっての分岐点になったと思います。
AIにできない領域で。